ネタの食べ頃



金寿司では常時約30〜40種類のネタを取り揃えております。

しかしいつも同じ商品が並んでいるわけではありません。

その時の旬なネタを食べてもらおうと、そのネタが一番おいしくいただける時期にお出ししております。



「私これは嫌いなの。」と言う方がよくいらっしゃいますが、そのネタに対してアレルギーを持っているなら仕方ありませんが、そうでない方はぜひそのネ
タを旬の時期にしかも上物を召し上がってみてください。

昔、経験した味(新鮮でなかった、当った等)にとらわれて、せっかくおいしい物があっても口にする事さえしなければいつまでたっても本当のおいしさを
知ることはできません。
そのネタの一番おいしい時期においしい状態で食べることによって、今まで嫌いだった味の原因が食わず嫌いや、旬でない時に食べたからだったのだと
分かる筈です。



たとえばウニ。ウニは殻から出したあと時間が経つと身が崩れてドロドロになってしまいます。
それを防ぐために通常「ミョウバン」と言われる薬品に浸します。
ウニの苦味が嫌という方はこの「ミョウバン」の味が原因だと言ってよいでしょう。
では本当のウニとはどんな味なのか?殻から出された何の薬品もかかっていないウニはとっても甘味があります。
皆さんが食卓で口にするウニとは全くと言ってよいほど味が違うのです。

金寿司では夏は地元天草から、冬は北海道から「塩水ウニ」と呼ばれるウニをお客様にお出ししております。

 そして光り物、鯵や鯖や鰯などがありますが、これも締め方ひとつで味がずいぶん変わってしまいます。
塩を振る時間や量、酢に漬ける時間の長短でしょっぱくも、酸っぱくもなってしまいます。
元の味が変わってしまっては何の意味もありません、より味を引き立たせるために締めるのですから。

同じネタでも日にちが経って鮮度が落ちればもちろん味も変わります。

たとえ旬であっても仕込み方ひとつでも味が変わりますし、質が悪ければ旬も関係ありません。もちろん旬から外れれば味は格段に落ちます。

好き嫌いをなくしたいと思って金寿司にご来店になる場合はそのネタの旬の時期に来ることをお勧めいたします。
そして一度、本当(本物)の味を知って下さい。
それでもなお口に合わなければそれはその人個人の好みによるものだと思いますので諦めて下さい。



金寿司ではネタの質が良いのはもちろん、その仕込みにも気を使い、その商品の旨味がもっとも引き出されるように調理しております。

寿司とはただ魚の切り身を酢飯の上に乗せて握っているだけではないのです。
切って乗せるだけなら誰にでもできます。「職人」と呼ばれるにはそれなりの技があるからなのです。

食べた時に口の中でシャリが解けるように優しく、かつネタとシャリが離れないようにしっかりと、そしてネタとシャリのバランスがとれるように大きさを
調節しながら、一口サイズに手早く握る。それは回転寿司の機械では到底真似する事のできない領域なのです。

ネタの大きさにしてもそうです。ただ大きい切り身を「デロン」とシャリの上に乗せ、1貫を食べるのに二口、三口もかかる。初め見たときは「すげぇ〜」と
驚いて喜ぶこともあるかもしれませんが、シャリとのバランス、食べやすさから言えば店側の自己満足にほかならないのです。



大勢でおなかいっぱい食べたいのなら回転寿司。と言ったように、お客様のTPOによってどのタイプの寿司店を選ぶかは自由です。
しかし寿司そのものの味を楽しみたいのなら、やっぱりきちんとしたお店でいただくのが一番なのではないでしょうか?



最後に一言。

あくまで選ぶのはお客様自身。自分の気に入ったお店でいただくのが何よりだと思います。 



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